仕事のやりがいはチームで共有
介護職は、高齢者や病気や怪我などで身体が不自由な人を対象として介護サービスを提供する仕事です。ただ単にサービス技術が必要とされているわけではなく、利用者の人生に大きく関与し、今や、多くの利用者が毎日を安心して暮らせるために欠かすことのできない人材となっています。さらに介護の必要な高齢者に対して、人としての尊厳を守る、高い倫理も必要とされ、高い専門性と人間性が求められる非常にやりがいのある仕事の一つであり、社会への貢献度も高いのです。
その一方で、介護職は慢性的な人手不足であり、その待遇などの問題点も盛んに議論されているのは、周知のことでしょう。やりがいのある仕事であるにもかかわらず、離職も少なくなく、その理由として多く挙げられるのが人間関係の問題です。人間関係は、介護職だけにかかわらず、様々な業種、分野で最も多い離職理由となっていますが、特に介護職の場合には、スタッフ同士の連携やチームワークが非常に重要になってきます。利用者と深く、そして長時間接するために、介護者同士が情報を共有し、同じ目的をもって対応を行います。
ただし、それだけでは十分とは言えません。スタッフ同士の連携を高め、チームとして機能するためには、被介護者の情報や目的の共有だけでなく、介護者同士がどんな気持ちで仕事に取り組むか、やりがいを共有することが重要となるでしょう。介護は一人では決しておこなうことができません。それぞれが学ぶ姿勢を持ち、自分自身の人間性を高め、それをチームとして発揮できるのが、理想的な介護の現場といえるのではないでしょうか。